男の手料理なら、スパイシーで野菜たっぷりガンボスープで決まり
私が学生最後に行ったアメリカ旅行で、
どうしても忘れられなかった町があります。
当時大学の研究室の先生が、「アメリカの中でも文化が色濃い町」
ということで教えてくれました。
ジャズ発祥の地ともいわれ、曲がりなりにもバンドマンは私は、
ウキウキしながら向かいました。
※アメリカ旅行の記事↓ L.A.にて
初アメリカ旅行で、同室の女の子のテンションが異常だった話 - 狩猟採集新時代
そのニューオーリンズで食べた、とあるスープがあります。
究極の旨味。複雑なフレーバー、パンチ力最大。がっつり。
その名は「ガンボスープ(Gumbo Soup)」
その奥深い世界を、どうしても紹介したいんですよ!
目次:
ぜひ、この自粛自粛の”おうち時間”のタイミングで、作ってみて下さい。
1.ガンボスープって何?
名物フードを事前リサーチしていました。
そこで紹介されていたのが、このガンボスープ。
音の響きから、ただならぬ雰囲気・・・。
"Gumbo", アフリカを感じさせる響きです。グルーヴがある。
ガンボスープ、改めガンボは、
アメリカ南部料理の粘り気のあるスープのことです。
フランスの文化とアフリカの黒人文化が混ざった結果生まれたもので、
ブイヤベースを基本とした深い旨味と多様な具材、
そしてオクラなどを入れることで出る強い粘り気が特徴です。
スープと言われる割に、ご飯にかけられたりして、
カレールー的な使われ方をします。これがまたウマイ。
フランスパンにつけて食べてもうまい。単品でもウマイ。
本当においしいんですよ、何故ならウマイから。
私は、ニューオーリンズ滞在中の3日間、ガンボを7回食べました。
その後いった都市、メンフィスでも食べたので、
多分合計9回くらい食べた気がします。うますぎたので。
2.大まかな作り方
さて、そんなガンボスープですが、
郷土料理とはいえ家庭料理ですので、実は案外簡単に作れます。
具材が多いので準備は大変ですが、とりあえず煮込めばOK!
(こんな事言うと、ルイジアナの家庭のおばちゃんたちから大目玉喰らいそうですが・・)
材料は、
鶏肉、ソーセージ、小麦粉、エビなどの甲殻類、玉ねぎ、オクラ、セロリ、
トマト、パプリカ、ニンニク、コンソメ、ケイジャンスパイス、タバスコ・・
まあまあ多いですが、この辺がマストアイテムです。
※ソーセージについては、スモークソーセージやチョリソーを使うと、
本場っぽい風味に近づけることができます。
※仕上げにタバスコは欠かせません。
ケイジャンスパイスで、簡単に本場っぽくなります。
オレガノやタイム、カイエンペッパーなどから自作することもできますが、
市販のものを使うと早いかと思います。
以下、ざっくりとした作り方です。
男の料理なんだから、ザクっとこれで十分!(すごい言い訳)
①まず、野菜と肉を賽の目で1cm程度にカットします。ニンニクはみじん切り
②ブラウンルーを作るため、小麦粉を乾煎りします。黄土色になるまで。
③ソーセージ以外の肉類や甲殻類は先に塩コショウで炒めておきましょう。
④肉類と玉ねぎとニンニクを炒めて、玉ねぎが透明になったらセロリとパプリカin。
⑤さらに火が通ったら、チョリソーin。軽く混ぜる。(ここで下味でもOK)
⑥コンソメスープをかぶる程度まで入れて、煮立ったらアクとり。
⑥煮立ったらトマトin。このうちにケイジャンスパイスなどで味を調える。
⑦小口切りのオクラを投入する。②の煎った小麦粉を投入する。とろみ調整。
⑧よく混ぜながら15分くらい煮込む。
⑨最後、お好みでチリやウスターソースで調整を。
⑩私がアメリカで9回食べてしまったほど美味である、ガンボを召し上がれ!
こう書くと、材料が多いので手順が多くなっていますが、
結局ぶち込んで煮込むだけです!!
ポイントは、ブラウンルーやオクラでつけるとろみの具合。
あとはソーセージがスモーキーであればあるほど相性抜群です!
あくまで上のレシピは数あるガンボスープの中の一例であり、
鶏肉や甲殻類の組み合わせ、具材などによって多様なバリエーションがあります。
ガンボは、定義がはっきりしていないとても懐の広い料理なのです。
懐の深い料理:参考記事 ⇒ 餃子の奥深さ - 狩猟採集新時代
材料の準備とケイジャンスパイスの手配が少し手間ですが、
そんな手間を補って余りある旨さです。
冷蔵庫の余った食材を入れてみてもいいかも。
私は、何回か家で作ったことがあるのですが、
いずれもうまく行きました。料理初心者でも安心です!
(煮込み料理なので、色々修正がカンタンなのです・・・!)
男の手料理と書いたくらい、ボリューム感ある主食になります。
3.アメリカ南部の奥深さ
ガンボは、アメリカ南部料理を代表するスープです。
そのルーツは、アフリカ由来の黒人料理も汲んでいる一方で、
フランス料理の繊細な伝統を継承しています。
いわゆる、ミクスチャー。いいとこどりの料理です。
アメリカ南部料理は他にも、オイスターロックフェラーやケイジャンチキンなど、
病みつきになるような料理がたくさんあります。
ジャズが20世紀前半にニューオーリンズで生まれたように、
アフリカの人々の文化を生み出す力はすごいものがあります。
アメリカという国は、全体的に自由な雰囲気が漂っており、
悪く言えば文化の濃度があまり濃くありません。
一方、ルイジアナ州などの南部は、文化が色濃く残っており、
他の地域とは一線を画しています。
もし音楽や黒人文化にあまり興味が無かったとしても、
ニューオーリンズはとても町の雰囲気が良いので、
アメリカに行く際は、一度訪れてみることをお勧めします。
以上