狩猟採集新時代

大手上場企業を不動産投資で脱サラした30代が綴るライフログ

テレワークで効率が上がらないのは日本人の「罰の意識」のせい

ドストエフスキーの小説罪と罰をご存じの人は多いと思いますが、

”罪”と”罰”の間には大きな違いがあるのです。

 

 

この記事では、昨今企業がどんどん取り入れているテレワークにおいて、

家での作業効率が上がらない理由を、

「罪」と「罰」の文化的思考の違いから解説します。

これを読んで、あなたの行動に少し変化を与えられるかもしれません。

 

 ①「罪の思考」と「罰の思考」の違い

 ②罰の思考で育つと、常に周囲の評価を気にしてしまう

 ③罪の思考を取り入れるには

 

 

①「罪の思考」と「罰の思考」の違い

 

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先に結論です。

罪の思考とは、”自分の言動が神に常に見られていると考え、自分を顧みる思考”

罰の思考とは、”自分の言動が周囲からどう評価されるかを常に考える思考”

 

日本でも、”お天道様が見ている!”という言葉がありますが、

特にキリスト教圏ではこの認識が強いです。

罪の思考を持っている場合、何か盗みをしたくなったときに、

親や先生、店の人に怒られるというより、

「神様が見ていて、そんな行動をしたら天国に行けない。」と自分を制します。

 

罰の思考を持っている場合、

もし盗みを働いたら、自分の評価はどうなるだろうと考えます。

「盗人のレッテルを貼られ、学校でも家でも居場所がなくなる」と自分を制します。

 

 

2つの思考どちらも、人が育つ中で醸成されていく思考です。

罪の思考でも罰の思考でも、犯罪のない立派な社会を作ることができます。

 

ですが、これら思考の違いは、

場面によっては大きな行動の違い、成果の違いを生むことがあります。

 

 

 

②罰の思考で育つと、常に周囲の評価を気にしてしまう

 

功罪という言葉から考えると、罪の反対語は「功(こう)」です。

つまり、徳を積むことと言い換えることができます。

例えば、慈善団体に寄付したり、そうした「人の役に立つこと」は、

最終的に自分を天国へと連れて行ってくれるからです。

 

一方、賞罰という言葉から考えると、罰の反対語は「賞」です。

つまり、誰かから表彰、称えられることを意味します。

例えば、クラスのテストで1位になったり、そうした「評価を上げること」は、

最終的に自分の社会的価値を上げてくれることだからです。

 

 

どちらの思考も、最終的には見返りを求めています。優劣はありません。

分化の違いから生まれてくるものなのです。

 

これらの違いを具体的に表す例として、寄付金額の違いがあります。

プロテスタントの多いアメリカでは、一人当たりの年間寄付金額は

日本の5倍ともいわれています。

自分の資産の一部を施すという、自己犠牲の精神の表れです。

これは紛れもなく「功」であり、天国への道に1歩近づきます。

 

もちろん、寄付活動だけを見て文化の優劣を断定するつもりはありません。

賞罰の思考からすると、寄付そのものは評価につながることは、

対人的な見返りが分かりやすいところに資産を入れる思考があります。

与えた人を助けることで、最終的に自分も助かることができるのです。

 

 

ですが、罰の思考は「常に評価する人を意識して」しまいます。

これが、会社がテレワーク導入をなかなか踏み切れない理由と関連します。

 

原則として人は、「監視しないとサボる」のです。

これは国によって異なる性質ではなく、人間共通の性質なのですが、

特に日本人は ”見ているところでしっかりやる” 態度をとりがちです。

 

逆に「見ていないところでは適当でも大丈夫」と考えてしまうのです。

そのため、テレワークを導入しようとすると、

「業務の評価ができない」と反対する管理職が出てきます。

そもそも、勤務態度ではなくアウトプットで評価すれば、こんな発言出ないのですが。。。

 

会社で誰かが見ていないと集中できない!という人は、

先生がいない自習はサボってもいい!という学校のノリと似ています。

 

 

一方、罪の思考では、こうはなりません。

なぜなら、神は常にあなたを見ているからです。

家でサボっても

 

ことテレワークに関して言えば、周囲の環境に流されずに行動できる

罪の思考が大事になってくる可能性があります。

 

 

 

③罪の思考を取り入れるには

 

罰の思考から罪の思考にいきなりシフトするのは大変です。

天国という見返りがあるから、罪の思考は生きてくるのです。

 

なので、その人にとっての見返り

すなわち天国と地獄を想像するしかありません。

 

 

テレワークになったら、アウトプットで評価されるという前提があるなら、

 アウトプットできない=降格、最悪の場合リストラという地獄

 アウトプットをする=Good評価・昇格という天国

これです。

 

頑張る姿勢・勤務態度などが評価された時代は、

テレワークでガラリと変わります。

 

パソコンを開いて、家でずっと漫画を読んでいても、

コツコツと仕事をしていても、アウトプットが同じなら評価は同じです。

残酷な世界です。(本来それが真っ当なのですけども)

 

 

だからこそ、変に腐ってやる気をそがれるのではなく、

誰が見ていなくても積極的に取り組めるように考えを整理しましょう。

後で、大きな見返り=天国 がやってきますよ。

 

 

 

以上