グローバル人材に、あなたの仕事がバシバシ奪われていく理由
かなり脅し気味のタイトルですが、
脅しでもなんでもないです。事実です。
コンビニの外国人店員さん、最近増えていますよね。
都内では、バイトが全員日本人のコンビニを探すほうが大変です。
これが今、大企業の戦略室まで、外国人の割合が増えているのです。
アルバイトのような単純労働だけに限らず、
頭脳系の業務までも、外国人の割合が増えています。
この記事では、そうした世界的に見た過酷な現状と
我々日本人がとれる対策をご紹介します。
①低単価で高能力な外国人、高単価で低能力な日本人
私が、先日オンラインミーティングをした時のことです。
相手の担当者の方は韓国人の方でした。若干片言ではあったものの、
ボキャブラリーの多さに驚きました。ジョークも言えるくらい流暢でした。
そりゃあ外国人とは言え、日本企業で働いているのですから、
流暢なのは当たり前といえば当たり前ですが、
自分はこんなに流暢に英語が喋れるだろうか?
と考えると、素直に凄いなと思いました。
しかも、説明が簡潔で、質疑への応答内容も正確なのです。
話を聞けば、全社的なサービスの名称決定を任されているとのことでした。
これは、外資系ではなく国内企業の話です。
いま、アジア人の人材はどんどん日本企業に進出しています。
それは、中国、韓国、シンガポールなどの先進国クラスの人々に限らず、
それこそかつて発展途上国と言われていたアジア中の国々からです。
彼らは、工場などの単純労働の職に収まることなく、
企業の企画・戦略室にまで広がり、意思決定・事業の指揮に関与しています。
同じ給与で比較しても、日本人社員と外国人社員の能力差は歴然でしょう。
では、なぜこのような事態に陥っているのでしょうか?
それは、日本の人材の国際競争力の低下に他なりません。
もちろん、日本人全体のレベルを考えた場合、
読解力や数理処理能力などのレベルは、世界でも高いレベルを維持しています。
ですが、グローバル人材としてのスキルが圧倒的に欠けているのです。
②「仕組化」が最も重要なスキル
日本の教育については、決してレベルは低くないものの、
ある能力を鍛えるのに決定的に欠けているシステムになっています。
その能力とは、「仕組化(しくみか)」の能力です。
”仕組化”という言葉を聞いた人は多いかもしれません。
これは、利益を生み出す仕組みを構築することです。
以下の例え話で考えましょう。
とある村があり、そこには水源がなかった。
AとBの二人の若者は、山を越えた遠くの水源から水を手に入れて、
それを村人に売ろうと考えた。二人はそれぞれ別の手法をとった。
A.バケツで毎日両手に2杯の水を汲んで運び、それを各100円で売る。
B.山に水道用のトンネルを掘り始めた。
1年後、Aはかなりのお金を手にしていた。一方Bは1円も稼げなかった。
・・3年後、Bのトンネルが開通し、Bは水をバケツ1杯50円で売り始めた。
Aも負けじと水を運び、Bに対抗するため50円に値下げした。
・・5年後、Aは過労でダウンした。Bは大金持ちになっていた。
仕組化(トンネル開通)のメリットがよくわかる例です。
労働とは異なり、圧倒的な利益を手にすることができます。
AとBは、経営者と労働者の状況をピッタリと表しています。
酷なことに、今は労働者にもこの「仕組化」の能力が必要になっています。
特に、戦略室といった事業の企画・立案を司る部署には不可欠です。
時代は、目まぐるしく変化しており、こういった人材はより必要とされます。
日本の教育理念は、現在多少変わってきているものの、根本は変わらず、
「前へ倣え」「出る杭は打たれる」です。
なので、新しく何かを構築する能力が、欠如してしまうのも仕方ありません。
「仕組化」はこれまでにない新しいものを想像する力が必要です。
結果、グローバル人材との競争で圧倒的に不利なのです。
③AIの台頭だって無視できない
AIに仕事を奪われる。よく聞くフレーズです。
とは言え、経営者も人なので簡単に人の首を切ることはできないでしょう。
結果、冷酷にも経費が嵩み、業績は伸び悩んでしまいます。
一方で、リストラに踏み切り、経費削減した同業他社が業績を伸ばしてきますが。
残念ながら株式会社の場合、労働者の置かれた状況はさらに過酷です。
株主は、利益のためならガンガンAIに置き換えて、労働者の首を切ります。
経営者にとって、会社の持ち主である株主の意向は絶対です。
過去、機織機(はたおりき)が工場に導入されると、
大量の労働者が解雇されました。
日本でも、ロボット・自動化により製造業の人員は多く削減されましたが、
次はAIが頭脳労働者の座を奪う番です。
労働者は、こうしたAIとのスキル争いにも巻き込まれていきます。
④じゃあ、我々ができることは?
答えはとてもシンプル。もう出ています。
仕組化を学ぶことです。
スキルをつける以外に生き残る道はありません。
これは、我々が今まで学校で習わなかったことです。
いわゆるエリートと呼ばれる層の持っている能力とは、また異なります。
こればっかりは、時間をかけて、学びまくるしかありません。
私もいま、その学びのまっただ中です。
グローバル人材と、まともに渡り合っていくために。
以上