狩猟採集新時代

大手上場企業を不動産投資で脱サラした30代が綴るライフログ

リストラ対象にならない優秀な社員が辞めていく理由

コロナウィルスによる影響により、増えてくる失業

米国の失業保険申請件数は、先週に続き600万件を超えています。

 

 

グローバル人材に、あなたの仕事がバシバシ奪われていく理由 - 狩猟採集新時代

で、外国人材やAIに仕事を奪われると書きました。

しかし、未来ではなく今の日本社会で、

大量にリストラせざるを得ない状況になるでしょう。

 

 

アナタは、そんなリストラされるかもしれない状況に怯えているでしょうか。

ただ怯えているだけでは何も解決できません。

会社という組織の性質について深く知ることで、

何をすべきか理解することができます。

 

 

目次:

①「2・6・2の法則」を理解すること

②下位2割を切っても、法則は再び発動する

③「正常性バイアス」を壊せ

 

 

 

①「2・6・2の法則」を理解すること

 

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さっそく数字が出てきましたが、

会社組織には「2・6・2の法則」というものがあります。

凡そ、以下の割合で社員をカテゴライズできるというものです。

 

上位2割:成績優秀者。企業の利益の大部分はこの層から生み出される。

中位6割:組織内の多数層。最低限の業務を行う安定志向の層。

下位2割:その組織内で成果が少ないもので上昇志向もない。リストラ対象。

 

どのような組織も、おおむねこの割合で分類することができます。

全社的に、部署的に、同年代のグループにおいても、です。

 

 

そして、真ん中の6割以外は最終的に離職率が高いのです。

上位2割も離職率が高い理由は、少し疑問かもしれません。

 

これには、次の事実があります。

下位2割の層は、リストラされて会社を離れます。

上位2割の層は、よりよい環境を求めて会社を離れるのです。

 

もちろん、会社によって離職率の高い・低いはありますが、

このように大きく階層分けされる傾向があります。

それが、「2・6・2の法則」です。

 

 

 

②下位2割を切っても、法則は再び発動する

 

今回のようなコロナウィルス騒動だけではなく、

業績不振や不景気のあおりを受け、

大企業が大規模なリストラをすることは近年増えてきました。

 

・営業成績が悪いものから人員削減を行う

・不要であると思われている部署を、組織再編の名目で一斉リストラ

 

こうして、仮に下位2割をゴッソリと削って出来上がった組織は、

割合として、上位 2.5割+中位 7.5割 になるように思えます。

 

 

これが実はそうならずに、再度2・6・2の法則が発動します。

削った中からそのうち、トカゲのシッポ切りのように、

下位2割が生まれてきてしまうのです。

 

これは、地元の中学で成績優秀だった生徒も、

都心の進学校に進んでも、周りのレベルが高くて、

なかなかついていけずクラスの下位になってしまう理由と同じです。

 

 

人間は、あくまで相対的に評価されます

そのため、全体的なレベルの分布は、自然と調整されてしまうのです。

 

 

 

③「正常性バイアス」を壊せ

 

会社の中位6割にいる人は、自分がリストラされるとは思っていません

下位2割がリストラされるのを間近で見ていたとしても、

次は自分かもしれない・・・” という不安が一瞬よぎるものの、

自分は大丈夫だろうという根拠のない推測でそれをかき消します。

 

次は、間違いなく彼らのうちの誰かがリストラ対象になるのに・・・

会社と社会の不満を垂れ流すべく、夜は飲み会に向かいます。

 

 

正常性バイアスという言葉があります。

これは、何か自分に明らかに危ない状況や不安な状況が迫っても、

きっと大丈夫だ”と思い込んでしまう人間の性質です。

 

人間の脳は、本能的に”不安な状態”を取り除くように機能します。

なので、パニックを起こさず心を落ち着けるために、

この機能があるとのことでした。

 

 

ただ、安心することは確かに大事なのですが、

東日本大震災では、この正常性バイアスによって津波から逃げ遅れ

命を落としてしまった人も多いとのことでした。

 

”ここまでは波がくることは無い、大丈夫だ” と。

 

 

会社のリストラと自然災害を一概に比べるのは軽薄ですが、

正常性バイアス」は、生活の様々な場面で機能します。

 

実際、会社内で一番危機感を持っているのは上位2割の人です。

相対的に見れば、リストラの不安から最も遠い存在なのですが、

社員がリストラされている現状を対岸の火事にせず、

気を引き締めてやるべきことをやっています。

 

 

私の前職の環境を思い出してみても、

優秀な人ほど心配性で、先手先手を打って行動していました。

 

何より、上位2割に存在していれば、大規模リストラどころか

会社自体が潰れようが、他に選択肢はたくさんあります。

正常性バイアス」ではなく、客観的な一番の安心材料です。

 

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コロナウィルスの収束には時間がかかることは明白です。

経営者は今後もリストラの判断を余儀なくされるでしょう。

「コロナが収束したら・・・」という考えを変えないといけない理由 - 狩猟採集新時代

 

残念ながら、社会は常にシビアです。

あなたがもし「正常性バイアス」に甘んじているとしたら、

次は、どんな行動をとりますか?

 

 

 

以上